「家計の予算ってどうやって決めればいいの?」
「家計簿もつけて頑張っているけど、また赤字……。どうしたらいいの?」
そんな風に予算が守れなくて困っている家計管理の初心者さん向けに「予算の立て方」を紹介します。
実は、今でこそへそくり主婦として3,000万円以上の貯金を持っているわたしだけど、26歳まで貯金0。

予算を立てても毎回赤字は当たり前。っていうか、予算って守れるものなの?
って言う感じでした。
でも、「正しい予算の立て方」がわかったら、こんなわたしでもちょっとずつ予算が守れるように。
「正しい予算の立て方」といっても全然難しくなくて、誰でもできるぐらいとってもカンタン。
なので、赤字から抜け出したい!予算を守れるようになりたい!という人は、ぜひ参考にしてください♪
家計簿の予算が守れないのは、雑誌や本の「目安」「平均」を参考にしているから

え?雑誌に載ってる「家計の目安」とか「予算割合」を参考に予算を立てちゃダメなの?

雑誌の予算を参考にすると、失敗しやすいんだ。
なぜなら、雑誌や本に載ってる「家計簿の予算の目安」とか「平均」って、言いかえると「他人の基準」の予算だからです。
みんなそれぞれ、好きな物も食べる物も全然違う(=お金の使い方が全然違う)のに、他人の基準に合わせるってちょっと無理があると思いませんか?
ついつい、自分は「普通」の人だから雑誌や本に載ってる「平均」や「目安」が参考になると思ってしまうんだけど、実は合わなくて当たり前なんです。
そんな合わない予算を強引に合わせようとするから、頑張っているのに予算が守れない💦ってなってしまうんです。
そもそも、節約雑誌やブログを見てもやりくり上手な人って、平均的なお金の使い方ではなくて、ちょっといびつなお金の使い方をしています。
普段節約してるのに、なぜか○○にはお金をかけてたり。

家計って平均とか目安の予算ではなくて「自分らしい」「ちょっといびつ」な予算を立てた方が成功するんだ。
そこで、次からは自分に合った予算の立て方について具体的に紹介します。
家計簿の正しい予算の立て方。自分に合った金額にするコツ。
自分に合った家計簿の予算の立て方は下の3つのステップでできます。
- STEP1自分に合った予算を立てる
- STEP2支出ごとにあった予算のタイプを選ぶ
- STEP3予算を見直す
ただ、各ステップごとにちょっとしたコツがあるので、詳しく説明します。
ステップ1: 自分にあった予算を立てる
自分に合った予算を立てるためには、下の3つのポイントがあります
- 自分の理想の予算を知る
- 減らしやすい予算と減らしにくい予算について知る
- 自分に合った「理想的な予算」から現実的な予算にする
1. 自分の「理想の」予算を知る
自分の理想の予算を知るために、今まで家計簿をつけてきた人は使ったお金を
- 必要な物や買って満足している物→いいお金の使い方ができた!
- 買ったけれどほとんど使ってない物、後悔している物→このお金の使い方は失敗だった……
のように、「お金の満足度」で仕分けしてください。
※家計簿をつけていない人は「家にある物」や「捨てた物」を思い出して、必要な金額を考えてみてください

「高い物を買った」「赤字・黒字」という視点じゃないので気をつけてね。
なぜなら、お金の満足度でチェックすると各予算の「本当に必要な金額」がわかるからです。
例えば、お洋服が大好きな人はやっぱりお洋服代はかかります。
洋服代にたくさんお金がかかっていたとしても、「気に入って着てるお洋服」と「買ったけど着てない服」があるはず。
着ている服の部分だけ予算化すれば、満足度は変わらずに予算を減らせます。
「満足度」で仕分けするからこそ、自分に必要な「本当の予算」が見えてきます。
2. 知っておきたい!減らしやすい予算と減らしにくい予算
実は予算の中にも「減らしやすい予算」と「減らしにくい予算」があります。

例えば食費や日用品費って予算を減らすのは難しいんだ。
例えば、2万円節約しようとした時に、食費・日用品費の1つの単価は数10円~数百円。
1個200円としても100個節約しないとできないんです。
これを最初からやるとなると、やらなきゃいけないことが多すぎて挫折します。
食費・日用品費は暮らしに直結しているので、最初は10%削減ぐらいのゆるい目標にしましょう。
10%削減というのは、それなりにちょこっと工夫したり我慢する生活。
それに慣れてきて自然にできるようになった段階で、さらに目標をあげます。
この方法だと、やるべきことが少しずつ増えるので無理なく節約できるようになります。
一方、被服費の場合、暮らしには直結していないし、もともとのモノの単価が高いので一つ我慢するだけで数千円~万単位でカンタンに節約できます。

項目によって「削減できる金額」の難易度が全然違うから、それも計算に入れて予算を立てよう。
3. 自分に合った「理想的な予算」から現実的な予算にする
1.で決めた予算はあくまで「理想的な予算」。
一度も失敗しないことが前提の予算になっています。
それってどう考えても無理なので、失敗してもフォローできるように余裕のある金額にしましょう。

無駄遣いが多い人は、必要な予算がいきなり半分!になるかもしれないけれど、さすがにそれは高すぎる目標だよ。
一度に節約する場合、たくさん気をつけなきゃいけないことが一度に出てくるので、すっごく大変💦
無理のない範囲でちょっとずつ節約していく方が結果として成功するので、無理しないようにしましょう。

じれったいかもしれないけど、急がば回れ。半年、1年ズレても残りの人生は60年以上!焦って挫折するより、ちょっとずつ階段を上がっていこう。
ステップ2: 支出ごとに合った「予算のタイプ」を選ぶ
実は、予算の管理方法って3種類あるので、支出ごとにどれにするかを選びましょう
- 1ヶ月使い切り予算
- 目的別貯金(特別費の積立用予算)
- 繰り越し型予算
それぞれの特長について説明します。
1ヶ月使い切り予算とは?
いわゆる普通の予算です。その月の予算を使ってあまったら「残し貯め」として貯金に回す方法です。
目的別貯金(特別費の積立用予算)とは?
節約雑誌でよく見かける「車検代積立」「旅行貯金」などのことを指します。
目標の「金額」と「時期」を決めて毎月コツコツ貯金(時にボーナスも併用)する方法です。
繰り越し型予算とは?
予算があまったら次の月の予算にそのまま組み込む方法です。
例えば、毎月3,000円の予算の項目に対して、1月に支出が1,000円の支出があった場合、2月は5,000円(2,000+3,000円)の予算になる家計管理方法です。
この方法だと2月は5,000円までなら赤字にならなくなります。

実は、予算でとっても大事なのは「目的別貯金」と「繰り越し型予算」なんだ。
予算が守れない「隠れた」原因は、毎月の予算はほぼ同じなのに、支出は毎月変動するという「矛盾」です。
例えば月3,000円の予算にしても、1月は支出が1,000円、2月は4,000円って普通にあります。
こんな感じで支出に波があるのに予算が同じだったら、必要な出費が多い月は頑張っているのに強制的に赤字になってしまい、めちゃくちゃストレスが溜まります。
ストレスが溜まるからこそ、余裕がありそうだなと思った月は無駄遣い💦
だから貯金ができません。
そう考えると、家計管理で大事なのは「支出の波」を作らないこと。
でも、支出の波は抑えられないので、「目的別貯金」と「繰り越し型予算」で支出の波を乗り越えられるような予算にします。
「目的別貯金」と「繰り越し型予算」に向いている支出
目的別貯金に向いている支出は
- 車検費や税金
- 旅行費
- 保険代 など
使う時期や金額がほぼ決まっている予算です。
一方、繰り越し型予算は
- 光熱費
- 美容費
- 被服費
- 医療費
- プレゼント代
- 交際費
- 趣味費(月謝じゃない場合)
- 冠婚葬祭費
- 光熱費
- まとめ買い費
- 生協代 など
使う時期が読めない予算や乱高下が激しい予算、単価が高い予算などに向いています。

ちなみに、わたしは、ほとんどの支出で繰り越し型か目的別貯金をやっていて、1ヶ月使い切り予算は食費・日用品費、お小遣い費ぐらいです
ステップ3: 少なくとも数か月間は毎月見直して予算を作り替える。
最初からすぐに完璧な予算を作れたらいいけど、はじめて作る予算。
きっと思っていた以上に節約できる項目もあれば、意外と節約できない項目もあるはずです。
そのバランスをとるために、予算はこのままでいいのか?を毎月見直します。

以上の点に注意して予算を立てれば、自分にあった予算になるのでちょっとずつ赤字が出なくなるよ。
📖自分にあった家計簿の予算立てができるようになるテンプレート
実際にどうやればいいのか悩むかな?と思ったので、自分にあった予算立てができるようになるテンプレートを作りました。
A4サイズの紙に印刷して使ってみてください。
ちなみに、コツは一番右の列の「取り組むこと」をキチンと書くこと。
頑張るだけじゃなくて、「何を」「どう」頑張れば○,○○○円という予算が守れる?って考えると、考えない時よりもずーっと成功率がアップするし、削減できる予算も増えます。
ぜひやってみてくださいね。
家計簿の予算を立てるときの3つの注意点
家計簿の予算を立てるときに3つの注意点があるので、説明したいと思います。
- 立てた予算が収入を超えてしまった場合
- 予算が赤字になった場合
- やる気がある時こそ注意する点
立てた予算が収入を超えてしまった場合
予算を立てた結果、「貯金額+予算>収入」になってしまったら、予算の項目に優先順位をつけて予算を調節します。

なぜなら、優先順位をつけると「心理学的リアクタンス」効果で予算を減らしやすいからだよ。
心理学的リアクタンスとは、自分の選択的自由が外部から脅かされた時に生じる、自由を回復しようとする反発作用のこと。 ブレーム(Brehm)により提唱された。リアクタンス理論とも。
出典:はてなキーワード
どういうことか?というと……
単に「趣味を節約しなくちゃいけない」で趣味の予算を削減しようすると、「もっと趣味を楽しみたいのに!」と無意識に反発したくなるので失敗しやすいです。
「自分が趣味代を節約するのは、洋服の方にお金を使うため」って思った場合は、自分が「趣味より洋服」と選んでいるので無意識の反発心がでません。
同じ趣味代を減らす行動でも達成しやすくなります。
そのためには自分で選ぶことが大事なので優先順位をつけましょう。

人の心って本当に不思議……。でも、わたしもこれで貯金できるようになりました。
予算が赤字になった時の考え方
赤字になった時は、「どうしたら予算が守れるかな?」と考えて次の月に何を工夫するか決めましょう。

同じ生活を送っていたら予算は同じように守れないままなので、前月と何を変えるか具体的に考えよう。
例えば、コンビニで使いすぎてるから我慢する!!じゃ曖昧なのでダメです。
「コンビニは2日1回。○○○円までにする。」といった感じで、「何を実行するのか?」まで考えます。
やる気がある時こそ注意してほしい点
予算を決めるときは「自分がものすごく頑張ることを前提にした」予算にしないようにしましょう。
例えば、残業が多い人はやっぱりお弁当作るのは大変。
作れないなら買ってもいいんです。
ちなみにOL時代のわたしは、昔はランチ代として月8,000円の予算を取っていました。
この予算は節約OLとしては多めだったけれど、その分は他で帳尻を合わせればいいと割り切りました。
というのも、わたしにとっては朝にお弁当を作るのはツライからです。
それなのに無理してお弁当を毎日作る前提の予算を組んだら、間違いなく挫折します。
お金に見合う満足を得ているなら、みんなが削っていても予算を立ててくださいね。

でも、そうするとあんまり貯金ができないんだけど……

確かに貯金スピードは落ちるけれど、高い目標にしても「予算を守れなかったら」意味がないよ。
それに、慣れてくると「もうちょっと工夫してみよう」となって、より節約できるようになります。
実際、わたしもこれ以上減らせないと思っていたランチ代は8,000円から5,000円まで減らせるようになりました。
慣れてからできることを増やせばいいので、最初は小さい目標(スモールステップ)からはじめるのが成功するコツです。
まとめ:自分に合わせて家計簿の予算が立てられると、楽しく暮らしつつお金が貯まります
この記事では、「家計簿の正しい予算の立て方」を紹介しました。
ポイントをおさらいすると……
- 予算を立てるときは「自分に合った予算」を知って現実的な予算を立てる
- 項目によって「予算のタイプ」を使い分けて、予算オーバーを防ぐ
- 特に最初の数か月は予算を見直す
実は、自分に合った予算を組むと、好きなことのための我慢だから我慢もしやすいし、自分の好きなことにお金がかけられるので、今までの節約生活よりもずっと楽しく過ごせます。
つまり、「普通」とは違う「いびつ」な予算こそ幸せなやりくり生活への第一歩。
自分らしい予算を立てて、楽しく節約して貯金しましょう。

一緒に読むともっと理解が深まるよー!
赤字にならないようするにはやっぱり「無駄遣い」を減らすことも大事です。
無駄遣いを減らす方法については下の記事で紹介しているので、知りたい方はどうぞ♪

家計簿の項目の決め方については下の記事で紹介しています☺
