がん保険の選び方。保障対象外なのに勘違いしやすい注意点は?身近な人ががんになってわかったこと

がん保険の選び方 保険・投資・銀行口座などの話
B子さん
がん保険って何に注意して選べばいいんだろう?

わたし自身、がん保険についていろいろ調べていたある時、身近な人が癌になってしまいました。

さくら
今は手術も成功して回復していますので、大丈夫です。

身近な人が癌になったことがきっかけで、「あれ?これって保障対象外なの?」って気がついたことがいっぱい。

がん保険を選ぶときに、そういうことも知っておいた方が自分に合った保険を選べると思うので、わたしが気がついたことについて書こうと思います。

ちょっと長いのですが、読んでいただけたらうれしいです。

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がん保険の「入院保障」で保障されない範囲を確認しよう

なぜなら、今はなるべく通院で癌治療を行うというのが世界の流れで、日本でも同じだからです。

実際、がんについては

  • がん検診で見つかることも多く、早期発見されるため長期入院が不要になっている。
  • 患者さんの生活の質を上げるために、入院での治療が必須だったものは外来(点滴)でもできるように、外来(点滴)でできるものは経口へと開発され続けている

からです。

そうはいっても実際の入院期間についてどれぐらい?って気になる方のために、聖路加病院と岡山赤十字病院で簡単な表があったので、紹介しておきますね。

がん種によっても違うのですが、思っている以上に長くないです。大抵1ヶ月以下です(子供は除く)。

しかも、がんの場合、術後に取り切れないがんを除くために、通院しながら抗がん剤を投与することがあるので、手術だけで終わらないことも多いです。

例えば、女性がよくかかる乳がんの場合、術後のホルモン療法(抗エストロゲン薬)は、5~10年飲みます

なので、入院保障が充実していても、治療全体を考えると思っているほど保障されないっていうことがあります。

「最近の入院傾向は短い、入院が長いのは一部」ということを知ったうえで、どこまで保障したいか?を選びましょう。

また、がんに関連しているけれど、がんの治療じゃない場合も保障対象外です。

下のサイトでは具体例付きで説明していてわかりやすかったので、参考までにリンクを貼っておきます。

A子さん
それじゃあ、通院保障が充実しているがん保険だったらいいの?
さくら
実は、通院保障を選ぶときにも注意点があります。

がん保険の「通院保障」の必要性。あまり保障されないかも?

1.通院給付金タイプは「通院日」しか支払われないので、足りない可能性もある

通院保障は「通院した日」に対して保障されるものです。

毎日通うならいいけれど、がん治療でも多くの場合毎日通いません。

しかも、乳がんや前立腺がんのホルモン療法の場合、落ち着いて来たら3か月に1回通院することが多いです。

通院した日にかかるお金は、診察代や検査代、薬代。薬代は「次回診察分まで」かかります。

一方、通院保障で保障されるのは、実際に通院した1日分のみです。

通院給付金で1日1万円もらっても、風邪でかかる料金とは全然違うので足りません。

2.通院給付金タイプは意外と縛りが多いので、各保険の条件は必ず確認しよう

例えば、アフラックの「生きるためのがん保険Day1」は

  1. 所定の治療のための通院は日数無制限。
  2. はじめて診断確定された日、所定の治療を受けた日、または退院日の365日以内の通院を無制限で保障

ってなっています。

この所定の治療っていうのが、手術、放射線治療、抗癌剤治療(経口投与除く)、ホルモン剤治療(経口投与除く)ための通院ってなっていて、すごく厳しいです。

さくら
最近は患者さんの負担を減らす意味でも、治療方法は経口投与に向かっています。なので、今は点滴治療がメインでも、20年後は経口投与かもしれません。

そして、この条件だと乳がんの再発予防の通院はほとんど保障されません

なぜなら、再発予防でよく使われるのが、経口剤だからです。

手術後365日以内の通院を無制限保障ってなっているけれど、乳がんは書いたように5~10年間抗エストロゲン剤を飲むことがあるけれど、通うのは安定すると3ヶ月に1回です。

乳がんは女性がかかりやすい代表的ながんなのに、保険の内容と実情があっていないんですよね……。

(注:乳がんでも外来(点滴)で治療する時は、日帰り入院か通院になります。なので、通院で保障されることもあるんだけれど……。)

ちなみに、今回はアフラックで説明したけれど、通院給付金に対する各社の給付条件は全然違います。

なので、通院保障が気になる方は、所定の治療の条件など「支給条件」についてしっかり確認することをお勧めします。

さくら
自分ではちょっと大変と思う場合は、保険会社のFPさんに相談してみてください。

「がん診断給付金」が使いやすい理由と注意点

がん保険の場合、入院が手厚かったり、通院保障があると一見安心です。

でも、思ったほど入院しなかったり、通院保障があっても焼け石に水になってしまったり、という可能性があります。

そのため、一番使いやすいのは「がん診断給付金」です。

がんと診断されたときにある程度まとめて受け取れるお金があれば、入院でも通院でも役にたちます。

がん診断給付金を選ぶときのポイント

がん診断給付金が厚い保険を選ぶときは、金額だけじゃなくて

  • 支払い回数(何回支払われるか?再発・転移も対象か?)
  • 回数制限
  • その他の条件(再発・転移・2度目の新規の癌が対象になる場合の条件など)

について確認してから選ぶようにしましょう。

再発・転移・別のがんのときの注意点

再発・転移・2回目以降が対象になる条件は各社様々なので、きちんと比較して選ぶことが大事です。

ポイントは、

  • 最初の癌から何年たったら……の経過年数
  • 再発・転移・2回目以降の支給条件(「入院したら」「診断確定したら」「所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療をしたら」)

を比較して選ぶことが重要です。

ただし、「診断確定したら」の支給条件の場合、病理検査が必須のことが多いです。

初回は診断確定に病理検査をするので必ずもらえますが、再発の場合、他の所見で再発が確認できれば病理検査をしないので注意です。

https://gansupport.jp/article/qa/lung_qa/lung01_qa/15500.html

先進医療特約は必要なの?

これは市民セミナーで大学病院の医師が言っていたのですが、癌の場合は特に「先進特約」はつけて欲しいとのこと。

大学病院だからこそだとは思うし、癌になったからと言って全員が先進医療対象の治療にはなりません。

ただ、先進医療をしてみたい患者さんだったけどお金で断念せざるを得ない経験が多いみたいで、強くおっしゃってました。

(先進医療特約は掛け金も多くないので、つけてもいいのかな?と個人的には思います。)

抗がん剤特約は必要?実例付きで選び方の注意点を紹介

最近、がん保険には「抗がん剤特約」のようにがんの薬に対して保障がある保険も出てきました。

新しい特約なので、どういう風に選んだらいいか悩むと思うので選び方を紹介します。

保障の条件を確認する

メディケア生命の「メディフィットA」は、同一月に1回、通算回数制限なし

チューリッヒ生命の終身ガン治療保険プレミアムDXは、処方・投与を受けた月ごと、主契約すべての給付金を通算して2,000万円限度

アクサダイレクトの「アクサダイレクトのがん終身」は、ひと月ごと、通算60回まで

一見、メディケア生命の保険が一番いいように思うけれど、保障される薬剤まで見ないとわかりません。

さくら
ちなみに、これらの会社の保険の場合、ひと月10万円~20万円だけれど、通院時は高額療養費があるのでひと月10万円から20万円でも十分な保障になります。

保障される薬剤の範囲を知る

抗がん剤特約は、各保険に定める抗癌剤が一つ以上入っていれば給付される保険です。

実際に三つのがん保険での対象の薬剤を見るために、ご契約のしおりを見てみると……

メディケア生命の「メディフィットA」は、日本標準商品分類における「8742 腫瘍用薬」に分類される医薬品。

チューリッヒ生命の終身ガン治療保険プレミアムDXは、抗癌剤・ホルモン剤治療を受けた時点で、がんを適応症として厚生労働大臣により承認されており、かつ、世界保健機構の解剖治療化学分類法による医薬品分類のうち、L01(抗悪性腫瘍薬)、L02(内分泌療法)、L03(免疫賦活薬)、L04(免疫抑制薬)、V10(治療用放射性医薬品)に分類される医薬品

アクサダイレクトの「アクサダイレクトのがん終身」は、日本標準商品分類における「8742 腫瘍用薬」に分類される医薬品。

アクサダイレクトとメディケア生命では、保障範囲は同じです。

チューリッヒ生命は、基準がWHOベースなので厳密な比較はできません。

ただ、WHOの分類は下記のリンク先でみられるので確認してみると、メディケア生命のご契約のしおりで対象外とされていた、腫瘍用薬ではないけれど、がんの治療で使われるホルモン剤(リュープロレイン、ゴセレリン)や生物学的製剤(BCG、インターフェロンα)も入っていました。

日本標準商品分類については、分類名しかわからない(対応する薬がわからない)のですが、よかったら参考までに。

わたしは適当に3つの保険を選んだのですが、それでも、このように保障される薬の範囲が違う場合があるので、きちんと確認しましょう。

ところで……ホルモン剤って何?

乳がん、前立腺癌に使われるリュープリン、ゾラデックス。乳がん、子宮体癌に使われるヒスロンHなどがあります。

さくら
ただし、乳がんの術後のホルモン治療で一番よく使われる「抗エストロゲン薬」はホルモン剤ではなく腫瘍用薬扱いなので、保障されます。

ちなみに、これらのホルモン剤は必ず使われるわけではなく、がんの種類や進行度によって使わないこともあります。

メディケア生命やアクサダイレクトの場合、単独使用では保障されないけれど、他の腫瘍用薬と併用していれば保障されます。

さくら
複雑すぎる……

緩和ケアのみになると抗がん剤特約は保障対象外

他にも保障対象外になるのは、がんだけれど末期で、緩和ケアのみだけを行う場合も抗がん剤を使わないため、抗がん剤特約は対象外になります。

さくら
抗がん剤は副作用が強いので、末期だったり、超高齢の場合は緩和ケアのみの治療になる場合があります

緩和ケアの保障も考えるなら、入院保障や緩和ケアに特化した保障がある医療保険です。

ただし、これもホスピスが保険会社の定める医療施設とみなされない場合や、医療的ケアをまったく行わない場合には入院とは扱われず、入院給付金の対象にならないこともあるそうです。

さくら
(書いてて縛りが多すぎて、疲れてきました……)

まとめ

結局、一番わかりやすく保障がおりやすい保険は「がん診断給付金」です。

がん診断給付金は、初回であれば保険金がもらえる基準がわかりやすく、がんと診断されればどんな薬や治療方法でもお金を受け取れます

さくら
もちろん、全部しっかりしているがん保険がいいけれど、あったとしても掛け金が高そうなので……

ただ、入院や治療が万が一長期化することを考えると、入院保障や薬代の保障(抗がん剤特約)も欲しいって思うかもしれません。

そういう場合は、入院保障の場合はどこまでの入院が対象になっているか。

緩和ケアを考える場合は、使える病院についての規定、在宅・訪問看護にも利用できるかどうかについて比較しながら選びましょう。

さくら
最近は、がん末期の緩和ケアも在宅治療へと少しずつ向かっているので、在宅系も可能なら考えた方がいいです
末期がん患者が「自宅で死ぬ時代」の生き方とは | プレジデントオンライン
これからは自宅で最期を迎えるのが当たり前の時代になる。在宅医療の第一人者にがん患者が「わが家で最期を迎える」時代の生き方を聞く。

抗がん剤特約は、支払い条件だけでなくて保障される薬剤の範囲も必ず調べて納得して入るようにしてくださいね。

さくら
末期の緩和治療も保障されると思って契約したのに、実は保障されなくてびっくり!にならないように……

保険ショップでがん保険を相談するときのコツ

保険ショップに相談しに行くときは、事前に雑誌の人気がん保険ランキングのページや、CMや広告でよく見る気になる保険について印刷して持っていくのがおすすめです。

というのも、保険ショップのFPさんのおすすめだけだと、大体2-3件ぐらいしか紹介されないので比較が十分にできないからです。

一方、世の中に保険はたくさんあるので全部を比較するのは難しいです。

そこで、雑誌ランキングとか「CMを見てなんかよさそうかも?」っていう保険を持っていくと、FPさんのおすすめだけから契約するよりも、種類が増えるので自分に合った保険を選びやすくなります。

さくら
実際、わたしは生命保険はFPさんのおすすめじゃなくて雑誌のランキングの保険を契約しました。

また、がん保険を選ぶときはパンフレットでサラッと見るのではなくて

※のところ(小さい文字で書かれてるところ)やご契約のしおりをしっかり見ることがとっても大事。

B子さん
そうはいっても、難しすぎて大変すぎるんだけど……

そういう時こそ保険ショップのFPさんに相談しましょう♪

ちなみに、今回出した例のように、一つの保険だけ見ていると何が対象外かは気がつきにくいけど、複数の保険を見ると各社の条件が微妙に違うため「こういう場合はダメなんだ」に気がつけます。

以上、長くなっちゃったけれどがん保険の注意点について紹介しました。

そうだ、今回取り上げた保険たちは、記事を書くためにネットで検索したときにすぐ見つかった保険です。

おすすめの保険、おすすめじゃない保険っていうわけじゃないので、その点はご了承くださいね。